今回長かったよ(´・ω・)
<<進捗一覧>>
―5F扉ヨコ―
私たちは闇の中で小さな唸り声を耳にした。
セリ「・・・あれはなんだ?」
小さな、毛皮のキツネが現れ、甲高い鳴き声を上げている。
セリ「おぉ・・・」
セリは膝をついた。
セリ「可愛いじゃないか・・・」
セリはそれに近寄る。
そのキツネは彼女の手を物珍しそうにクンクンと臭いを嗅ぎ・・・
突然、彼女の指に噛みついた。
セリ「うわっ!何をするんだ?!」
素の化け物は廊下の向こうまで後退し、何者かの腕の中に飛び込んだ。
獣使い「いい子だ!私たちが倒すべき敵を見つけたか!」
獣使い「私たちがあいつらをやっつけたら絶対、特別におなかをたくさん撫でてやるからな!」
ヨミ「我々の手元には戦が現れたようじゃな」
セリ「そんなことは分かっている!」
セリ「戦闘準備!」
彼女はひどく個人的な理由で噛まれていたように見える。
―すぐ横のテレポーター―
セリ「別のテレポーターか・・・」
セリ「これが各階層ごとに無いというのは残念だな」
ヨミ「そうじゃな。進捗を維持する唯一の方法は、一度に複数の階層を推し進める事じゃ」
ヨミ「しかし、我々はこれで2度目の進展を迎えたわけじゃな」
セリ「あぁ。この進展の速さには驚かされる」
セリ「これまでに組んだことのある探索パーティーの足取りはもっと緩やかだったからな」
セリ「奴らは面白くもない。本当だ」
ヨミ「そうなのか?何があったらおぬしが最期に分かれたパーティーでそんな遅れが生じるのだ?」
セリ「私は迷宮の入口の前で数週間もキャンプを張る事に飽きてその場を離れたんだ」
ネコ「それは本当に暇そうだなぁ・・・」
猫の集中がどれだけ気移りしやすいかは想像に難くない・・・
私は彼女が長期の遠征に堪えられるとは到底思えない。
猪「そういう時はお前がそいつらの頭をぶっ叩いて、急げって言えばいいじゃないか!」
セリ「お前は何にしても思慮に欠けているんじゃないのか?」
セリ「信用するか否かだけでは、すぐに多くの敵を作ってしまう」
猪「むしろ私は馬鹿みたいに周りを待つような考え方は持ったこともないね!」
スライム「私は・・・速さに欠けても・・・心配しない・・・」
セリ「あぁ、私たちがみんなスライムの様に生きているわけじゃないからな」
スライム「多分・・・お前は・・・学ぶべき・・・」
スライム「落ち着くために・・・」
槍兵「私は警備の役務で長時間立っていたこともありますから、それだけ待たされるという事がどれだけ苦痛なのか分かります」
槍兵「最長で、私は過去に数年間経ってもまだ同じ場所に立っていた事もありました」
セリ「探索に失敗する事自体はそれ程悪い事だとは感じなかったようだ」
セリには冒険についての苦い経験が幾つもあるようだ。
―宿にて―
イザベラ「謙虚なるご主人さま、よくお戻りになられました」
ヨミ「女将よ、また会えて嬉しいぞ」
イザベラ「あなたにお客様がお見えです」
ヨミ「客じゃと?誰がそうなのじゃ?」
イザベラ「良く分かりませんが、彼女はあなたに会わなければならないと申しておりました」
イザベラ「あなた様との古いパートナーであったか、それとも何か縁のある方なのか・・・」
イザベラ「いずれにせよ、彼女は間違いなくあなた様について知っているようでした」
イザベラ「もしお会いになられるのでしたら、彼女は外で待っているそうです」
ヨミ「ほかにやる事もないしのう」
ヨミ「そやつらが何者か見てくるとしよう」
私が外まで足を運ぶと、私の耳に怒鳴り声が鳴り響いた。
?「そこに居たの!」
背は高く、黒い肌をした女が前に居る。たなびく髪はその肩まで流れ落ちている。
彼女が私を見て喜んでいるかどうかは分からない。
?「ヨミ、今の今までどこにいたのよ!」
?「百年経っても私の村には顔も出さないし・・・」
?「今になって、あなたの従者からあなたの帰りを教えられたわ!」
ヨミ「おぉ、ごきげんよう、シルヴィ」
ヨミ「しばらくぶりじゃな?」
シルヴィ「何がし・ば・ら・く、よ!」
シルヴィ「どうしたらあなたが封印なんてされるのよ!」
シルヴィ「どれだけあなたに聞きたいことがあるか、あなたには分からないでしょう!」
ヨミ「信じておくれ、私の記憶は今、あまりアテにはできんのじゃ・・・」
ヨミ「じゃから、私もおぬしに聞きたいことが山ほどある」
彼女をじっと見つめた。
ヨミ「おぬしを見る限り、おぬしは良い女子に育った様じゃな」
たしかに、彼女にこのような形で出会った事は衝撃的だ。
最期に彼女を見た時は、私の膝の丈程だった。
シルヴィ「ヨミ、私にとっては数百年しか経っていないようなものだけど・・・」
シルヴィ「それで、誰にやられたの?」
彼女のまなざしに魔力が迸るのが見て取れる。
彼女は間違いなく、私の不在の間に魔術の芸当に関する訓練を積んでいる。
シルヴィ「あなたが誰に封印されたのか知りたいの」
ヨミ「生憎、覚えておらんのじゃ、すまぬ」
ヨミ「それが誰であったとしても、死んで長い事経っておるじゃろう」
ヨミ「結局、彼らは人間でしかない・・・」
シルヴィ「そう・・・」
シルヴィ「私は、私が敬う人の名誉を守る事さえも叶わないのね・・・」
彼女は全くその気性を失っては、いないようだ。
ヨミ「そういえば、おぬしの村はどうなっておる?」
シルヴィ「健在よ・・・」
シルヴィ「以前あなたが私たち皆を助けてくれてから、繁栄を築いているわ」
シルヴィ「そして・・・もう、村ではなくなったわ」
シルヴィ「多くの謎が秘められた大都市に」
ヨミ「そうか・・・」
ヨミ「おぬしは私の不在の間に、本当に繁栄させたのか・・・」
シルヴィ「でも、あなたが居た頃とは似ても似つかないわ・・・」
シルヴィ「あなたを見失ってからの事は想像もつかないでしょうね」
シルヴィ「ある日忽然と消えてしまって・・・」
シルヴィ「私は貴方のみに何が起きたのか分からなくて、本当に苦しかった」
ヨミ「あぁ、今、私はここにいるとも」
ヨミ「おぬしが心配する必要はない」
シルヴィ「ここに居てくれて良かった・・・」
シルヴィ「それで、あなたの迷宮を取り返そうとしてるって聞いたのだけど?」
ヨミ「うむ。私は現在それに尽力しておる」
シルヴィ「私も連れて行ってくれないかしら」
彼女がもう幼子ではないのだと考えるのは中々に難しい・・・
ヨミ「そうじゃな・・・私はもう約束を違えることはせぬ・・・」
シルヴィ「じゃあ、決まりね」
シルヴィ「共に行きましょう、ヨミ」
シルヴィ「今度は私があたなを守ってみせる」
シルヴィ「あなたはもうそれほど力も無いけれど、少なくとも、私が居る」
ヨミ「感謝する、シルヴィ」
ヨミ「それでは、よろしく頼むぞ」
⇒シルヴィが仲間に加わりました!
シャルロッテ「我らが工房の希望が向上致しましたわ」
シャルロッテ「より多くの道具をあなたに提供できますわ。謙虚なるご主人様」
⇒メンディングトニック、メルティングトニック、そして蘇生薬を購入できるようになりました。
―イベントマスその1―
セリ「さて、この遠征も今のところはうまくやれているな」
セリ「私は普段、これまでにも死と隣り合わせな経験をしてきた」
ヨミ「おぬしは死と隣り合わせにならぬ方法で仕事と接するべきだとは思わぬのか?」
セリ「大丈夫だ、私はそんな経験をするために道を外したりしない」
セリ「それは唯必然的に起こるだろう」
ヨミ「ふむ、もしお主が死と隣り合わせの状況に陥るようなことがあれば、私が何とかしよう」
セリ「感謝する」
―5階入り口左の宝箱―
⇒あなたは水着の切れ端を見つけた!
セリ「・・・」
セリ「今度のこれは何に使うものなんだ?」
ヨミ「おぬしが見つけたのは私のお古の水着じゃな」
セリ「水着だと?」
セリ「何があったら、こんな奇妙な衣装を集める気になるんだ?」
ヨミ「ほかの可能性に対して先入観を持たないことは人生において重要な要素の一つじゃな」
ヨミ「その特殊な服装は大陸において私が入手した中で最も流行っていた」
彼女はその切れ端を伸ばしている。
セリ「これは、あの・・・お前が、ビキニ、とかいっていた奴か?」
セリ「この素材はいったい何でできているんだ?」
ヨミ「この世界で私が知る限りでは、ごく少数の仕立て屋でしか作れぬようじゃ」
ヨミ「それだけ特別だという事じゃな」
セリ「こんな風に何かが浪費されていくのは、なんだか残念だな」
猫「そんなもの放っとこうよ!」
セリ「そうだな、お前の意見を取り入れない理由もないしな」
スライム「なぜ・・・お前たちは、皆・・・服が要る・・・」
スライム「私なら・・・お前たちが・・・望む、服を・・・作れるのに・・・」
セリ「い、嫌だ!スライムでできた服なんて着たくない!」
スライム「なんで・・・ダメ・・・」
スライム「実用的・・・なのに・・・」
槍兵「試された方が良いと思います」
槍兵「お似合いかもしれませんよ」
セリ「私はもうこれが好みでないことは伝えられたと思っている」
シルヴィ「ねぇキツネ、それなら私が着ようかしら」
シルヴィ「あなたの為なら喜んで着るわ」
セリ「名案だな。これで解決だ」
セリ「彼女なら代わりに着られる」
ヨミ「いや・・・私はセリが着るべきだと思う」
セリ「そんな・・・」
ヨミ「先ほど言ったように、おぬしは先入観を捨てるべきじゃ」
ヨミ「この衣装は控えめなデザインを意図してある」
セリ「どうしてか、お前の発言を信用できないな」
―キツネ捕獲―
ヨミ「キツネの精霊は皆あの形と大きさなんじゃろうか?」
ヨミ「あやつは確かに興味深い一例であった」
ヨミ「ここで生まれた魔物は、こことの自然なつながりを持っておる」
ヨミ「特に動物の場合はの」
セリ「恥ずべきことだが、彼女の戦い方は非常に効果的だったと認めざるを得ないな」
彼女は自分の顔に触れる。
セリ「あのような動物からしっぺ返しをまた食らいたいとは言えないな」
ヨミ「セリ。何にせよ形あるものはいつか壊れる」
ヨミ「あれは極論では天職の一つじゃな」
セリ「転職を変えられる唯一の方法ならあるな」
ヨミ「それには超越的な力添えが必要じゃろうな」
セリ「その先は考えない方がいいな」
シルヴィ「超自然を学ぶことは、準備不足で悲惨な目に遭う事もあるわ」
シルヴィ「だから私は経験の念をそれに抱くことを尊重できる」
セリ「私に共感しているということか?」
シルヴィ「これだけはね」
―キツネとの面会―
そこにはむしろ乱暴(粗暴)になっている囚人の一団があった・・・
そしてそのすべてが皆、一つの指の周りに集まっている。
狐「大丈夫よ、大丈夫・・・」
狐「私達にはここから出られるいい方法があるから・・・」
狐「誰も置き去りにしたりしない!」
彼女は戸外の狐の一匹の言葉に耳を傾ける。
狐「ダメ、私たちにそんなことはできない!」
狐「あなたたちを残して自分ひとり自由になるなんて!」
狐「あっ誰か来たわ!」
狐「早く、みんな隠れて」
案の定、彼女を取り囲む小さな動物すべてが、彼女の周囲から姿を消す」
ヨミ「そこでおぬしがやった芸当を教えてはくれんかの?」
ヨミ「これらの小さな仲間をあぞやうまく訓練したに違いあるまい」
狐「あ、あなたにもし訓練技術を教えたとしても忘れてしまうだけよ!」
ヨミ「いや、いや、私はお主から技術を盗むつもりはない」
ヨミ「何か、おぬしのそれで私の為に働いてくれるのでは、とな」
狐「あなたに仕えるということ?」
ヨミ「そうじゃ。私はおぬしに今の主を捨て、新たに私を主として認めてほしいと提案しておる」
狐「そう・・・」
狐「みんなと話してみるわ」
狐「どうしたって、この決断はみんなに関わる事だから」
彼女は彼らが隠れている場所から出てくるように振舞った。
狐「それで、これはね、彼女が私たちに、彼女の為に働いて欲しがっているってことなんだけど・・・」
狐「私たちはどうするべきかな?」
彼らは一様に集まり、小さく唸ったり、吠えて話し合っている。
狐「えぇと、この子たちはそれで良いみたい・・・」
狐「そしてこれは、私たちが地上でもっと過ごしたいという意味でもあるの」
狐「この子たちはお日様の下で散歩するのが好きだから、でも、つい最近までそんなこともできなかったのだけれど・・・」
ヨミ「おぬしたちの好きなだけ、いつでも出歩いて良いぞ」
ヨミ「それで、私たちの交渉は如何かな?」
狐「やるわ!」
狐「私たちは皆、あなたに仕えることを強く望んでいるわ!」
⇒狐使いが仲間に加わりました!
―イザベラとの会話―
イザベラ「ふむ、ふむ、ふむ・・・」
イザベラ「あなたがどこかでsの衣装をお持ちだと聞いたことがあります」
イザベラ「作業に集中してもよろしいでしょうか?」
ヨミ「もちろんじゃ」
セリは不安げだ。
セリ「私も着ないといけないんだな?」
ヨミ「そうとも、来るが良い」
ヨミ「これも役目じゃな」
セリ「・・・」
イザベラは速やかに修復し、2着の衣装を持ってきた。
セリは彼女から受け取り、それを見る。
セリ「なんて奇妙な衣装なんだ・・・」
・・・
私は予備の寝室から戻った。
セリ「これは・・・これは思ったほど悪くはないな」
セリ「戦闘には不可能と言っていいほど全く向いてないんだが」
イザベラ「認めていただけたようですね!」
ヨミ「確かに。私がこれを着てからしばらく経つのう」
ヨミ「とても着心地が良い」
私は狐使いのしていることについて気になった。
我々は町の近くに、トンネルの連絡網に隣接した厩舎を持っている。
戻ってきて、我々は幾つかの強大な獣をそこに捕えていた。
彼らが暴れることのできない場所に置くのはごく当然のことだ。
狐使いはその者たちの話を聞いて喜んでいた。
厩舎に足を運ぶと、ほったらかしになっている事に気づく。
私は彼女がどこでもなく、ここに居ると確信していた、
ヨミ「おぉい、だれかおらぬのか?」
狐使い「あら、これは首領様」
狐使い「ちょっと待ってくださいね、皆・・・」
彼女の声は厩舎の一つから聞こえてきた。
狐使いが出てくると、私を見てにこりと笑った。
狐使い「首領様、またお会いしましたね」
狐使い「あなたにお返事を伺おうと思っておりました。」
私は彼女をよく見てみると、彼女の服が傷んでいることに気づく。
ヨミ「・・・一体、おぬしに何が起きたのじゃ?」
ヨミ「お主が何かと争っていたように見えるのじゃが・・・」
狐使い「なんでもありません。熊を見つけたので荒っぽく遊んでいました」
狐使い「私は彼に、私の視点から物を見るように説得はしたのですけれど・・・」
狐使い「動物は少し嫌なところもありますが、あなたが彼らとの意思のかわし方をここ得ていらっしゃるなら、とても有効的な子たちなんですよ」
ヨミ「おぬしは野生の動物を適当に捕まえて、この厩舎に入れているのか?」
ヨミ「私がクマのような者たちまですべて世話のできる適切な設備を持っておるかはわからぬが・・・」
狐使い「えぇ、あなたは我々には得られるのなら、多くの仲間が必要だと仰いましたよね?」
狐使い「熊との格闘も、それに比べたら些細な問題にすぎません・・・」
狐使い「ですので、ご心配には及びません!私の小さな友人たちがこの問題にも手伝ってくれました」
狐「私たちはここでチームとして当たら居ていますから、皆でこの役割を果たしますよ」
ヨミ「私にはおぬしの小さな友人たちがおぬしの謙虚さを心配しているように見えるのじゃが・・・」
慌てた狐の一匹が、私の視界から彼女の・・・あらわになっている部分を遮っている。
狐使い「皆理解しています。つまるところ、友達同士の助け合いなんです」
彼女は少しつまずいた。
狐「あら・・・少し眩暈が・・・」
狐「熊はあなたをとても強く打ち付けられますよ」
ヨミ「疑う余地もないのぅ・・・」
ヨミ「頼むから、これからも無鉄砲なことは慎んでおくれ」
狐使い「御心配には及びません。時には少し難しいこともあるかもしれませんが、私は動物たちと働くことが大好きなんです」
狐使い「あなたが亜愛情をもって接していることに比べたら、ちょっとのひっかき傷や頭を叩かれたりすることは何という事もありません」
狐使い「とにかく、あなたが私についてご心配くださっている事が分かって嬉しいです」
狐使い「私はちょうど昼寝が必要ですが、私たちの次の遠征に行く準備はできています」
ヨミ「おぬしのけがの手当てもあるしのう。私はおぬしがそのまま眠れるとは思えぬ」
―セリの様子を見る―
我々が地下に居ないとき、セリは彼女の時間を楽しんでいるようだ。
実際に、彼女はたった今、宿屋の隅の角で楽しく飲んでいる。
彼女に近寄り、私は彼女と向かいの席に座った。
セリ「やぁ、狐・・・」
セリ「何か用か?」
ヨミ「特には。ちょっとおぬしが何を飲んでいるのか気になっての」
ヨミ「おぬしは最近、物事にかなり圧倒されておるのではないか?」
セリ「そうだな・・・」
セリ「ここにたどり着いてから、たくさんの物事に適応しなければいけなかった」
セリ「この魔物たちと働いていることも・・・」
セリ「これが、ギルドメンバーと働く事との大きな違いだな」
ヨミ「そうなのか?」
セリ「あぁ、ここの皆は共通の目標を持っている・・・」
セリ「そしてお前が統治しなければいけないわけでもない」
ヨミ「統治と言ったかの?ヒトの英雄は本当に割拠しておるのか?」
セリ「彼らにはできる」
セリ「多くの異なる動機や目標を持った者たちが共に働いている」
セリ「いうまでもなく、お前たちは誤って人との摩擦を起こし得る」
セリ「冒険者たちが全体として統一され、共に働くことはそんなに単純なことではないんだ」
ヨミ「それを疑いはしない」
セリ「ほかに何か私のことで心配している事はあるのか?」
ヨミ「問題ない」
ヨミ「今、おぬしは私の従者じゃからな、おぬしの面倒を見るとも」
セリ「本当に感謝しているが、お前が私を使役するために魔法を使ったことは信じられなかったな・・・」
ヨミ「あれは保険じゃな」
ヨミ「結局は、再びおぬしが私に攻撃するつもりがないと確信していなかったのでな」
セリは重く頷く。
セリ「とにかく、私は体上部だ」
セリ「迷宮に戻るつもりの時は知らせてくれ」
ヨミ「セリよ、承知した」
彼女は飲みに戻り、そのジョッキの深みを見つめている。
一つ、私はシルヴィのセリへの対応について心配していた。
私が推測するなら、彼女は嫉妬しているだろう。
つまるところ、彼女には私が頻繁に会いに来ていたのだ。
彼女は私を神の様に敬い、傍にいた。
それが、少し不快ではあった。
私を過度に称賛している者たちが何よりも迷惑なのだ。
だから、これら二人の強い個性が互いにどう衝突するのか見てみるとしよう。
その二人はテーブルの席に着き、飲み交わしている。
私はこれが平穏に終わることはないだろうと感じた。
最初にシルヴィが沈黙を破った。
シルヴィ「だからあなたはここで何をしているの?」
シルヴィ「一人で冒険をしていたとでも?」
シルヴィ「私はヨミと行動を共にしたいと思って人生を過ごしていたの。そしてこの町に嫌気の差したどこぞの馬の骨とも知らない冒険者にも会えるのかしら?」
市類「どうしてこの仕事をしているの?」
セリ「お前が大層妬いていたとしても私にはどうしようもないのだが・・・」
セリ「私はここに居ざるを得ないんだ」
セリ「ヨミはいとも容易く私を打ち倒し、私を助ける事を選んだ・・・」
セリ「だから今、私はあいつに借りを返している」
セリ」もし私がここに居てほしくなくても、私にはどうにもできない」
シルヴィ「言い方を換えるわ。あの人はあなたを倒して僕にしたの?」
シルヴィ「人間と相性が良かったからって・・・」
セリ「お前は私が今まで出会ったことのない、初めてのエルフなんだが、不愉快だな」
セリ「お前の好き嫌いはともかく、今のところ私はお前と向き合っている」
セリ「ならば、私たちは折り合いをつけてみるべきじゃないか?」
シルヴィは口を尖らせる。
シルヴィ「あなたは何もわかってない」
シルヴィ「あなたの身に何が起きたのかわかっているの?」
シルヴィ「ヨミとともに働けるのは、おそらくあなたの人生の中でも短い間だけなのよ」
セリ「そうだな。私もそう思う」
セリ「風に当たってくる」
セリは宿屋から離れた。
シルヴィはその後もじっと考え続けていた。
シルヴィ「あの人は全く訳がわからない・・・」
シルヴィ「あの人と一緒に働くなんて、どんな特権なの」
シルヴィ「あの人は訳が分からない」
驚くことに、実際には私の想像より良い終わり方だった。
私は彼らが実際に互いに争い始めると予想していた。
仕方がない。私の予想が常に正しいと思うのは不合理なことだ。
―5層、ツボにて―
セリ「もう一つの花瓶が・・・」
セリ「私は人々が何故これらの中に貴重品を隠すのかが不思議だ¥
ヨミ「私の見立てでは、ここでは禁制品に厳しくなっているからじゃろうな」
ヨミ「このような価値あるものに隠すことは、多くの迷宮の住人の一般的な訓練じゃ」
セリ「心得た」
猫「それが正しいよ、ボクは光り物を隠すから・・・」
狐使い「まぁ、助けを借りるのであれば、少しは異なりますよ」
狐「私のお手伝いさんたちはいつも私の為に隠し事をしてますから!」
槍兵「私の職務の一つは、時折禁制品の為に魔物を探すことでした」
槍兵「ですので、こういった対策をとることは避けられません」
ヨミ「私はここに居た誰かがコインを盗んで村の適当な物の中に隠していたのを覚えているぞ」
シルヴィ「それ、随分昔の話じゃない!」
ヨミ「おぬしは極まりが悪そうじゃな」
ヨミ「私は他の悪戯もすべて思い出せるんじゃがのう」
シルヴィ「お願いだから、それは・・・」
シルヴィ「私はそれを何十年も反省してるから・・・」
セリ「それじゃあ、この花瓶を壊してみるか」
彼女が過敏を壊して開けると、辺りに磁器が散乱した。
セリ「ふむ・・・何か面白いものは・・・」
彼女はその手に青い液体が渦巻く小瓶を抱いている。
セリ「キツネ、これはなんだ?」
ヨミ「これは補修材じゃな」
ヨミ「要するに、その小瓶に入っているものは布だけではなく、金属や革も複製できるのじゃ」
ヨミ「じゃから、もしおぬしの鎧に用いれば、修復できるじゃろう」
シルヴィ「私が覚えている限りでは、宿の女将があなたの為に提案したものだったはずだけれど・・・」
シルヴィ「それで、彼女は服の修繕する幾つかの手間を省けるでしょう」
ヨミ「そうじゃな。それは長い間奇妙な物じゃったな・・・」
セリ「私が魔物としての人生を送れるのかは分からないな」
セリ「私はここにしばらく滞在していて、もう何世紀もの人生を過ごしたような気分だ」
セリ「とにかく・・・」
セリ「ここで私の鎧の状態を落とさずに保つのは容易いことではないからな」
セリ「そして・・・その・・・そのままの格好で走り回ったり、戦ったりするのは本当に恥ずかしいんだ・・・」
ヨミ「恥ずかしがるのは、そのようなことに対する自然な反応じゃな」
ヨミ「それが親密な状況でのみ見られると良いんじゃがのう」
ヨミ「おぬしがいつもそうだと、そのスリルは失せてしまう」
セリ「お前が何故そんなことを言っているのか理解したくないな・・・」
⇒あなたは修復材を手に入れました。
あなたの衣服が破損、もしくは壊れた時に、あなたはこれを使うことで修復することができます。
魔物が衣服にダメージを負うと命中時に混乱する傾向があります。
―北西の部屋にて―
我々が部屋に入ると、私はその調度品に実に驚かされた。
セリ「図書館か・・・?」
セリ「それもかなり大きいな」
ヨミ「娯楽室は私がこの迷宮を納めていたころはかなり一般的だったのじゃが・・・」
ヨミ「じゃから、彼らがその部屋を保持することは意味を成さぬであろう」
シルヴィ「私はあなたが私を魔術所を読ませるためにここに連れて来た時のことを覚えているわ」
シルヴィ「キツネ、あなたから魔術の基礎を教わった場所の一つよ」
ヨミ「あぁそうじゃ。私は今でも覚えておる」
セリ「それではここに幾らかの役立つ知識があることを意味しているんだな?」
シルヴィ「沢山よ!」
シルヴィ「どうして仕えもしない本をこんな図書館に保管しなきゃならないの?!」
セリ「その我慢ならない態度おを納めるか、一切私に話しかけないでくれ」
私は棚の一つから本を引き出す。
ヨミ「『超越的な媒体に奇跡的な力を宿すための応用』」
セリ「本当にそんな意味を指しているのか?」
ヨミ「基本的に、魔法の法則を利用して、変換装置に魔力を供給しているのだ」
セリ「尋ねたこと自体忘れてしまいそうだ」
シルヴィ「来なさい。私はこの本は二百年も前に勉強し終わってるんだから」
セリ「シルヴィ、お前は私がお前にみたいに長生きできないことを覚えておいてくれないか」
シルヴィ「人間って・・・」
シルヴィ「あなたは彼らと何をしているの?」
セリ「私はお前の態度が理解できない・・・」
その時、本棚の間から一人が姿を現した。
剣魔「私は誰も邪魔をするなと、前にはっきり言った筈なのだけれど・・・」
剣魔「この階層の誰もが邪魔をしていないことは分かってる」
剣魔「誰もこの部屋を出ないから、2つの結論に帰結できるわね」
剣魔「つまり、あなた達が死を望んでいるか、この迷宮の住人の一員ではないという事」
ヨミ「おぬしは鋭い奴じゃのう」
剣魔「私はそれに誇りを持っているもの・・・」
彼女はその手中に剣を携えている。
セリ「私たちは警戒すべきだ」
セリ「彼女の剣は技術を伴っている」
猫「ボクの爪でやっつけられるでしょ?そうでしょ?」
狐たちが魔女に向かって唸り声を上げ始める。
狐使い「ちょっと、ちょっと、みんな・・・」
狐使い「まだ・・・戦い始めたら・・・ダメ・・・」
槍兵は魔女との最適な間合いで警戒を保っている。
槍兵「警戒を解かないでください」
シルヴィ「彼女の魔法技術に遜色はないわ」
シルヴィ「剣と魔法、それぞれの攻撃に対処しなきゃ」
剣魔「これはこれは・・・剣の扱いを心得た者に会えるなんて嬉しいわ・・・」
剣魔「ここに人間がいるということは、あなたたちが間違いなくここに居る筈のない者たちだという事を意味している」
剣魔「そこのダークエルフも・・・普段は故郷の大都市に身を置いている種族」
剣魔「私には何がここに引き寄せたのだか・・・」
彼女は不意に声を上げ、そして私は秘められた言葉が光りだすまで気づくこともできなかった。
セリ「あいつ、魔法を唱え始めたぞ」
セリ「ここで激しい戦いになるだろう・・・」
剣魔「さて・・・」
剣魔「そこをおどきなさいな」
剣魔「あなた方は明らかに侵入者ですから、私はそれに対処しなくてはならないの」
剣魔「私は今、研究の重要な段階に来てるから、気が散るような事はゴメンだわ」
剣魔「だから、私はあなた方を見た事を忘れてしまうでしょうし、あなた方はなんでもやりたい事をしに行ける」
剣魔「良いことではないかしら?」
セリが私に耳打ちする。
セリ「お前は私たちが奴に勝てると思うか?」
彼女がそう尋ねてきても、眉を顰める事はできなかった。
ヨミ「あやつは確実に手強い。」
ヨミ「我々ならおそらくあやつを討てるが、我々の進捗の障害になるとは思えぬ」
ヨミ「どうすべきが・・・」
私が彼女の背後を見やると、大量の棚に収まる本が目に入る。
ヨミ「これが容易く叶うなら、何かここで使えるものもあるじゃろう」
ヨミ「刻印のなされた巻物か、あるいは・・・」
ヨミ「あるいは、彼女の隠した宝があるやもしれぬ」
セリ「難しい選択だな・・・」
セリ「あいつを倒すのに手間取るようなら、私はかなり怒ると思う」
セリ「あいつがここに価値あるものを置いていないことが分かった場合に限るが」
シルヴィ「ここで何も得られないのなら・・・」
シルヴィ「私はヨミを脅かす者を壊すだけ」
シルヴィ「それも全て」
ヨミ「落ち着くのじゃ、シルヴィ」
ヨミ「いずれにしても、大丈夫じゃろうて」
剣魔「ふぅん?」
剣魔「私の研究の為に立ち去るの?」
剣魔「それとも、あなた方を追い出す必要があるのかしら?」
彼女が苛立ち始めている。
私は今、最良の決断を下した。
今は、彼女は避けるべきだと思った。
私は彼女が次に私たちがこの部屋に踏み入れる時に、彼女が許すことは無いと確信している。
剣魔「良かったわ」
剣魔「手間が掛からなくて助かるわ」
剣魔「私の研究が実るにはもう少し時間が必要ね・・・」
セリ「お前がこの判断と行動が最善だと思ったのなら、それで良い」
セリ「結局、お前ならどれほどの相手か判断もつくからな」
ヨミ「おぬしが私を信頼してくれて嬉しいぞ」
それ以上何も言わず、我々はその場を後にした。
彼女の「研究」・・・私は彼女の成す物を見てみたい。
―中央北の扉にて―
セリ「この扉は厳重に施錠されているな」
セリ「2つの鍵穴がある・・・」
セリ「両方とも異なった形状をしている」
ヨミ「じゃから、2つの異なる鍵の使用を想定するのが無難じゃな」
ヨミ「問題はその鍵をどこで手に入れられるか」
セリ「この階層について何か覚えてはいないのか?」
セリ「きっとお前なら、小さな手掛かりでも覚えていられるだろう・・・」
ヨミ「ふぅむ・・・」
辺りを見渡すと、この階層は何となく見覚えがあった・・・
猫「ゴメンね、ボクは受け持ちの階層より先は知らなくて。・・・」
猫「どうせ、大事なことではないんだけど」
セリ「お前はもう少し移り気なところを直してほしいな」
狐使い「ついてきて!この階層なら何でも知ってるから」
狐使い「あなたにとって有益だと思わない?」
セリ「お前の小さな友人たちがまた噛みつかないように言いつけるならな」
狐使い「えぇ、私たちは敵同士だったものね・・・」
狐使い「あの子たち次第だと考えているのね」
ヨミ「そこが落としどころじゃな」
槍兵「問題ありません」
セリ「どうしてだ?」
槍兵「私はあなたから、できる事をやれば人生に最悪な事なんてないのだという事を学びました」
槍兵「だから、私はそれが何であったとしても気にしません。為すべきことをするだけです」
ヨミ「私が覚えている範囲だと、異なる3つの階層に交わる箇所があった筈じゃ」
ヨミ「じゃから、もしここと交差する階層に2つの鍵があれば・・・」
ヨミ「おそらく、左右それぞれの鍵を担う守護者がおるじゃろう」
シルヴィ「自分の迷宮についてちょっとしか覚えてないの?」
シルヴィ「この場所が基本的に変わらなければ、私なら把握できるわ・・・」
ヨミ「それでも、おぬしが最後にここを訪れてから数百年経っておる・・・」
ヨミ「そうなると、よしんば覚えていたとしても、今となっては大きな隔たりもある」
シルヴィ「そうね、ごめんなさい・・・」
セリ「見込みはなさそうだな。この階層に鍵があるかもしれない」
ヨミ「それが幸運だとは思ってはおらぬが、おぬしが望むなら好きに提案すると良い」
―再度図書館へ―
剣魔「・・・図に乗っているのかしら?」
剣魔「今すぐ立ち去るのなら、止めはしないわ」
>>戦う
ヨミ「実際・・・」
ヨミ「おぬしのいう研究とやらについてもっと知りたいのだがの」
ヨミ「私に教えてはくれぬか?」
剣魔「へぇ・・・お調子者なのね・・・」
剣魔「とても痛い授業ならしてあげても構わないわ」
セリは既に剣を抜いていた。
セリ「キツネ、下がってくれ」
セリ「私たちで何とかする。心配するな」
シルヴィ「絶対に取り戻してみせる!」
シルヴィ「私こそあなたに目にもの見せてやるんだから!」
彼女は本当に過保護だな・・・
ヨミ「おぬしが私の事を信じているように、私もおぬしを信じておる」
セリは笑顔で私に振り向いた。
シルヴィもだ。
剣魔「あなた達には環境に接し過ぎたみたいね・・・」
彼女の剣は輝き始め、その表面は炎に包まれている。
―勝利後―
セリ「見事な剣裁きだった」
セリ「そんな価値のある相手に自身を試すのは楽しかった・・・」
セリ「彼女にやられなかったことに驚いたよ」
ヨミ「私はおぬしを信じておったがの?」
ヨミ「おぬしもな、魔剣使い・・・」
彼女はまだ立ち上がろうとしている。
しかしながら、彼女の戦装束は完全に切り裂かれている。
剣魔「ふふっ私の負けね・・・」
剣魔「予想外だわ」
剣魔「とにかく、あなた達がうわさの侵入者なのよね?」
剣魔「誰も偶然ここに来たくらいで勝てるわけがないもの・・・」
ヨミ「私がこの迷宮に興味を持っているとしようかの」
ヨミ「今、私にはまだ一つ心残りがある・・・」
ヨミ「おぬしの研究とやらについて教えてはくれぬか?」
剣魔「私に選択権はないけれど・・・」
剣魔「私は下の階にある装置を調べていたの」
剣魔「制御にはとても特殊な呪文が必要で・・・」
剣魔「あなたがお望みなら、あなたに教えてあげられるわ」
ヨミ「よろしく頼む」
彼女の手ぶりでスクロールを描き、私に寄越した。
>>制御呪文を入手しました。
セリ「とにかく、この装置は何なんだ?」
剣魔「あなたがそれに直面すればわかるわ・・・」
ヨミ「おぬしは私の想像よりも野心的なようじゃな・・・」
剣魔「えぇ・・・私はこの迷宮を変えられるだけの十分な力を欲していたの・・・」
ヨミ「皆、本当に恐れているのか?」
剣魔「多かれ少なかれ、ね・・・」
剣魔「私はもう何も恐れていないわ」
剣魔「私がこの現状を受け入れてから、もう随分と経つもの」
剣魔「だから、自然とね、ゆっくりと少しずつ目標に取り組んでいたわ・・・」
剣魔「私は、自分の手で迷宮の主を倒せるかは分からなかったけれど、試してみるつもりだった・・・」
剣魔「でも、私の企てた方法では上手くいかなかった・・・」
彼女は自信を見下ろして小さく笑った。
剣魔「ここにいるあなた達は皆、かなり強い」
剣魔「あなた達なら、あいつらを倒せるかもしれないわ」
シルヴィ「そうよ、私たちがやってみせるから」
シルヴィ「この迷宮が彼女の物なのは明らかなんだし、私たちはここを取り戻すのをあきらめたりしない」
私は彼女を宥めた。
ヨミ「しかし、おぬしの身はこれからどうなるのじゃ?」
剣魔「私があなた達の阻止に失敗したから、誰かがそれに気づくことでしょうね・・・」
剣魔「ここでは失敗は許されないから」
セリ「ヨミ、私たちは彼女を迷宮主の手の届く場所に残すなんてできない」
セリ「そんなのは非道だろう」
ヨミ「おぬしがここに入ったときとは、全く態度が違うのぅ・・・」
ヨミ「じゃが、セリの言う通り、我々はおぬしの命運を見過ごすような事はできぬ」
剣魔「私の為に何かしてくれるというの?」
私は彼女の手にワープストーンを載せた。
ヨミ「地上に戻ると良い」
ヨミ「私の僕たちがこの迷宮から離れた場所まで連れて行ってくれる」
剣あ「・・・とても気前が良いのね」
ワープストーンは共鳴し始めた。
剣魔「それでは、幸運を」
セリ「どうしてお前の僕にしなかったんだ?」
ヨミ「いくばくかの強い自己を持つ魔物はの、捕縛呪文に抵抗し、弾くことができるのじゃ」
ヨミ「おぬしも時折・・・反発して背くじゃろう」
ヨミ「じゃから、私は確実を期す為に、変に抵抗するものは捕えぬようにしておる」
セリ「やれやれ・・・」
シルヴィ「ヨミ、あなたの呪文はいつも素晴らしいわ・・・」
ヨミ「おぬしはいつも私に平伏せずとも良いのじゃぞ、シルヴィ」
シルヴィ「単に私は、明らかにわかりきっている事を述べているに過ぎないわ」
私の不在が彼女をさらに懐かせることになったのかもしれない・・・
これは問題となるやもしれぬ。
セリ「それはそうと、後ろに刻印済みのスクロールを見つけたぞ」
セリ「これはきっと役に立つだろう」
⇒ファイアフラッシュの巻物を見つけた。